自信とは
自尊心・高い自己評価を支えるのは、自己愛・能力肯定・自信の3つだという。
自己愛とは、自分のことが好きかどうか。
能力肯定とは、自分の判断を良しとできるか。
そして最後の自信とは、困難に出会ったとき、何とかなると思えるかどうかだという。
困難に出会ったときというのは、予想していなかった出来事が起こり、何らかの行動が必要な場合だ。
こういう場合に、自分にはムリ、できないと思うのか、それとも、自分ならできる、大丈夫だと思えるか。
自分ならできると思えれば、自信があると言うことで、自分にはムリ、できないと思えば、自信がないと言うことだ。
自信という項目は、自己愛や能力肯定と比べて、あるかないかでハッキリわかるため、非常にわかりやすい。
もちろん、何が起こっても大丈夫だと言う人から、自分の得意分野に限ってなら大丈夫だという人もいるだろう。
体力的なことはムリだが、学問的なことなら大丈夫だとか、集中力が必要な事はムリだが、根気の要る仕事なら大丈夫だとか、そういう風に自信がある分野と、自信があまりない分野を、自分でハッキリ自覚しておれば、それだけでも上出来だ。
自信がある分野と、ない分野がわかっているのであれば、自信がない分野は誰かに頼り、自信がある分野で頑張れば良い。
総合的な自信のあるなしを判断するには、失敗や弱点を指摘されたときの反応でわかる。
自分に自信がない人というのは、失敗や弱点を突かれたときに自己弁護ばかりになったり、相手に対して攻撃的になる。
一方、自分自身に自信を持っている人は、失敗や弱点を認めたうえで、それでもなおやる気を見せるという。
自信には2種類ある
自信というのは、経験の積み重ねでできるものだ。
人生で様々なことに出くわして乗り越えることで、経験値が上がり、たいていのことは大丈夫だ…という感じで自信になっていく。
体力的なことはムリだが、学問的なことなら大丈夫だとか、集中力が必要な事はムリだが、根気の要る仕事なら大丈夫だとか、こういう分野別の自信は、経験から来る自信だ。
そして自信というのは、大きく分けて「対人関係の自信」と「仕事の自信」の2つに分かれる。
対人関係の自信を持ちやすいのは、自己愛での自己評価が高い人だ。
自己愛の強い人は、自分は愛される人間だと思っていて、他人から愛される努力をしているため、対人関係や恋愛に積極的で、得意な場合が多い。
同性でも異性でも積極的に話しかけられるし、自己愛は揺るがないので、人と話すことが苦にならない。
一方、仕事の自信を持ちやすい人は、能力肯定力が強いタイプの人だ。
能力肯定力が強い人は、自分のアイデアや判断力に自信があるので、それを提案したり、実現させる力を持っている。
成功するまで努力できるというのは貴重な才能で、成功するまでの様々な失敗も経験値を上げる。
そのため、仕事に関してなら、たいていのことは大丈夫だという自信を持つ。
逆に能力肯定力が弱い人の自信は、表面的な薄っぺらい物になりがちで、すぐに馬脚を現し、メッキが剥がれてしまう。
対人関係の自信と、仕事関係の自信は、基本的には別の自信であるが、どちらかの自信が上がれば、もう一方も多少上がる。