自己評価が低い人は、挑戦や勝負自体を避ける
自己評価が高い人は失敗に強い。
それは失敗しても自己評価が落ちないように、様々な工夫をしているかららしい。
たとえば失敗を失敗と認めず、「成功に必要なことだ」と考える(否認)。
あるいは、小さく見積もって、「大した失敗ではない」と考える。
そして失敗の原因も、全部自分のせいだとは考えない。
たとえ失敗の原因が自分にあるとしても、原因の一部であり、全部だとは考えない。
他にも色々原因があるはずだと考える(合理化)。
そのため、失敗しても自己評価が、大きく下がるのを防ぐことができるため、よほど失敗が重ならない限り落ち込まないわけだ。
一方、自己評価が低い人も、自己評価が下がらないように工夫する。
ただし自己評価の低い人は、失敗を恐れるため、何かをすることに対して慎重であり用心深い。
なので失敗しそうなことは一切やらない(回避)。
やらねばならない事であっても、何とか逃げる。
というのも、成功するには他人と競争したり、他人と対立したりしなければならないことが多いからだ。
そこで負けて惨めな気持ちを味わうのも嫌だが、勝った後に相手との関係がおかしくなるのも嫌なのだ。
自己評価が低い人は、他人の目を自分の評価基準にしているため、勝負で勝ってもあまり喜べないし、かといって負けるのも気分が悪いので、勝負すること自体を避けてしまうため、子どもが親とゲームやかけっこなどで遊んでいて、全然勝てないと嫌になるのと同じようなことだな。
しかし成功が無ければ自己評価は下がっていくので、自己評価を保つには、どうしても成功が必要ではある。
グループに属することで、自己評価を上げる
自己評価が低い人は、挑戦に及び腰なので、成功するチャンスが少ない。
しかし自己評価は成功しないと上がらないので、何もしないと下がる一方になってしまう。
そのため自己評価が低い人は、別の方法で自己評価を保とうとする。
その一つが、グループに属することだ。
自己評価を上げる一つの要素に、社会から認められるかどうかがある。
特に自己評価が低い人は、他人の目を気にするので、他人からの評価は自己評価を安定させる。
つまりグループから受け入れられれば、たとえそれがどんなグループであっても、自分が認められたと解釈して、自己評価を上げることができるわけだ。
そのため、自己評価が低い人は、誰でも良いから他の者と一緒にいようとする。
思春期の若者は仲間で群れることが多いが、これは自己評価が低くなっている時期だからだと考えられる。
ドラえもんの主人公のび太君が、いじめっ子のジャイアンとなぜ一緒にいるかというと、友達グループに属することで自己評価が上がるかららしい。
もちろん、自己評価が高い人も、グループに所属することはよくある。
ただし所属できるなら何でも良いわけではなくて、社会的なステータスがあるグループでないと、自己評価を上げることはできない。
高級クラブ、高級スポーツ・ジム、高級ゴルフ場会員など、特別な人間が集まるグループでないといけない。
自己評価が高い人にとって、取るに足らないグループに属することは、逆に自分の価値を下げることになるからだ。
このあたりが自己評価が低い人と違うところだね。