成功して、様々な問題を抱える場合もある
自己評価が高い人は、成功しやすい。
なぜなら失敗してもへこたれず、成功するまで挑戦し続けるからだ。
失敗しても挑戦し続けておれば、いつかは成功することもあるだろう。
失敗で簡単にくじけるような者より、はるかに有望であるのは確かだ。
しかし自己評価が高ければ、必ず成功するというわけでもないし、仮に成功したとしても、問題が起こる場合もある。
というのも自己評価が高い人が、失敗してもへこたれない理由は、失敗の原因を自分以外のせいにするからだ。
自己評価が高い人が失敗すると、成功する環境が整っていなかった、始めたタイミングが悪かった、想定外のことが起きた、など、様々な失敗の原因を挙げて自分のプライドを守ろうとする。
そのため、自分自身の自尊心は傷つかず、だから失敗にくじけにくいのだ。
しかし失敗の原因を自分以外に求めるために、他の者のせいにしだすと始末が悪い。
自分は失敗の主犯ではないと言いたいために、失敗したのは誰か他の者のせいだと言い出すわけだ。
そして失敗の原因を自分のせいだと言うヤツが出てくると、そいつのあら探しをして悪いところを言い立てて、責任から逃れようとしたりもする。
こういう犯人捜しや粗探しは、社会や集団の和を乱すので、厄介者扱いされるのはほぼ確実だろう。
一方、失敗の原因を他人に求めなかったとしても、失敗の原因が本人にあった場合は、いたずらに損害ばかり増やすことになる。
自己評価が高い人は、自分のやり方が間違っているとはなかなか考えないため、失敗した方法で何回でも同じ失敗を繰り返すからだ。
自己評価が低い人は、他人から受け入れられやすい
自己評価が高い人は、なかなか自分の非を認めない。
自分はできるヤツだという自己認識だから、非を認めると自分の価値がなくなると考える。
もちろん自己評価が高い人にも色々あって、苦手をハッキリ意識していたり、客観性を持つことがプライドである場合は、自分の非を認める余裕もある。
自己評価が揺るがないケースなら、非を認めるのだ。
しかし全面的に自分が悪いとは言わず、自分のどこどこが良くなかったと言う風に、部分的に非を認める場合が多い。
こういう認め方は冷静で分析的であるため、一般受けするような態度ではない。
一方、自己評価が低い人は、自己主張しないため、他人から謙虚であると捉えられる事が多い。
もちろん自己評価が低い人にもいろいろあって、やる気も能力も十分にあるのだが、自分のことを語ることが苦手な人もいる。
こういうタイプは自己評価が低いと判定されるが、自己評価が低いように見えても、実際に能力が低いとは限らない。
自己評価はあくまで自分に対する評価なので、OKラインを高く設定していると自己評価は低くなるからだ。
たとえばオリンピックを目指している人は、小さな大会で優勝したくらいでは満足しないから、「まだまだです」という風に言う。
オリンピックを目指しているのに、小さな大会で勝ったくらいでは喜べないから、これは本心に近いわけだが、こういう言動では自己評価が低いと判定されてしまうわけだ。
こういうタイプの人は、自分の能力に対して発言が控えめなので、謙虚だと捉えられて、他人から受け入れられやすい。