ナルシストは、家族や周囲の大人から可愛がられて育った証
自尊心・高い自己評価を保つ3つの柱は、自己愛・能力肯定・自信だという。
自己愛・能力肯定・自信のうち、どれか一つでも自己評価が高ければ、死ぬなんて事は考えないし、頑張って生きていくことができる。
最初の自己愛とは、自分を愛することで、自分のことが好きかどうかと言うことであった。
たとえばお笑いタレントさんのノンスタイル井上さんや、フットボールアワー岩尾さんなどは、ブサイク芸人ランキングで殿堂入りしているが、本人達は自分のことが大好きで、自己愛に満ちている。
自己愛に満ちた人のことを「ナルシスト」と呼ぶが、ナルシストは他人からの評価など気にせず、おしゃれや服に気を遣い、スキンケアや美顔に余念がない。
彼らはブサイクだからそういう努力をしているのではなく、とにかくもう自分のことが大好きで、自分の容姿をよりすばらしくするために気を遣っているのだ。
こういう風に自分のことが大好きになるかどうかは、子どもの頃に周囲から愛され可愛がられ、「自分は人から愛される価値がある」という実感を持って育ったタイプなのだという。
多感な成長期に可愛がられて育った子どもというのは、それだけで自分の存在価値を高め、自己愛に目覚めるらしい。
この自己愛は、自分の経験から導き出された経験則で、超個人的ではあるが、本人にとっては真理の一つである。
周囲の者に可愛がられたという記憶が強烈にあるため、愛されることに抵抗がないし、愛される努力をすることにも抵抗がない。
そのため、常に鏡を覗いてニコニコしているわけだ。
ここまで自己愛が強いと、周囲の者はもう笑うしかないが、確かにナルシストって、育ちが良さそうな雰囲気があるね。
能力肯定・自分の判断や価値観
自尊心・高い自己評価を支える2つめの柱は「能力肯定」だという。
能力肯定とは、自分の行動や考え方を、良しとするかどうかということだ。
自己愛は自分の存在を肯定しているので、能力肯定に入れても良さそうであるが、自己愛と能力肯定は別だという。
というのも、自分のことが嫌いであっても、自分の行動や判断はOKだと考えることもできるからだ。
自分の送りたい人生を送っている人は、能力肯定感が強く、他人が何を言おうが、自分のやりたいことをやり続ける強さを持つ。
自分の行動や考え方を肯定しているので、たとえ失敗しても「やり方が悪かったのだろう」と、別のやり方せ成功をつかむという行動に出ることができる。
一方、能力肯定感が弱いと、自分の判断に従わず、他人の価値観や判断に身を委ねてしまうことになる。
他人の価値観や判断に任せて生きる人生というのは、自分の選んだ人生ではないから、後悔ばかりの人生になる可能性が高い。
特に問題なのが「親ができなかったことを替わりに叶える子ども」で、親の無念が子どもに反映されて、子どもは自分のやりたい方向に行けなくなる。
親がやらせたいことと子どもがやりたいことが異なる場合、子どもが自分の意志を貫き通せるかは、この能力肯定の自己評価にかかっている。
能力肯定の自己評価が低いと、自分のやりたいことをやるよりも、親や他人の期待に応える方が良いと考えてしまうわけである。
これは自分のやりたいことをやっていないため、不満が一生渦巻く状態になって、あまりよい人生だとは言えないハズだ。