自己評価はどのようにできていくのか
自己評価がどのようにできるのか。
それにはまず子供時代の経験が大きく影響するという。
子供時代の育てられ方が、自己評価の原型を作ると言うことらしい。
もちろん、自己評価というのは、知識や心の持ち方で変わるので、子供時代の自己評価が、大人になってもそのままだということではない。
自己評価は自分に対する見方であるから、子供の頃に自己評価が低く不安定でも、大人になって自己評価が高く安定する場合もある。
まず、子供が自意識を持つのは、8歳くらいの頃からだと考えられている。
つまり子供は8歳くらいまでに、自分自身に対するイメージを持つようになる。
8歳くらいの子供は、自分がどんな人間であるのか、自分の外見的な特徴や性格的な特徴を自分で言うことができるようになる。
これが自己評価のはじまりとなる。
もちろん、8歳よりずっと小さな子供にも、自己評価をしているような気配はある。
たとえば今までできなかったことに挑戦し、できるようになると喜ぶ子供。
挑戦してできるようになること自体は、自己評価には関係ないが、それを喜んだというところに変化が見える。
そして今まで親にやってもらわないとできなかったことが、自分でできるようになると、生活態度も落ち着きはじめる。
これも自己評価が上がって、自信がついたからだと考えられる。
こういうタイプの自己評価は、3歳くらいから始まっているらしい。
また、他人の目を気にするようになるというのも、自己評価のはじまりかもしれない。
ウソを言ったり自慢をし始めると、自己評価を気にしている?
自己評価は、自己愛と能力肯定からくる。
自分が親や周囲から愛されているな、と言う実感があると自己評価が高まる。
そして自分はできる子供だなと思えば、やはり自己評価が上がる。
では幼い子供がどうやって自己評価をしているのかというと、恐らくは周囲からの褒め言葉だろう。
というのも幼い子供には、モノを客観的に比べるという能力が無いため、自分で自分を評価する能力は無いからだ。
また過去とか未来とか言う概念もないため、過去の自分と比較することもできない。
となると親や周囲の大人からほめられるかどうかが、自己評価を決める大きなモノサシになるはずだ。
幼稚園くらいの女の子でも、着る服を考えるようになったりするのは、誰かからほめられたからで、それがうれしくて服を選ぶのだと考えられる。
ほめられることで気分が良くなり、自己評価が上がるので、一生懸命、服を選ぼうとするわけだ。
また他人との違いを主張する事も、自己評価を意識しはじめた印かもしれない。
たとえば6歳頃になると子供は自慢をしはじめる。
自慢するのは、自分をえらく見せたい、自分を価値がある存在であると示したいからだろう。
自分の価値を認められれば、自己評価が高まる。
この「自分の価値を高めたい」という欲望が、「ウソをつく」と言う行動にも表れる。
子供がウソをつく場合、大人の気を引きたいという場合があり、ウソをついて自分に関心を持たせようとする。
自分に対して関心を失った親を、自分に引き留めようとしているのだろうが、これも自己評価が下がっているからかもしれない。