自己評価改善のための9つの鍵
自己評価を高めるには、成功を積み重ねなければならない。
成功が積み重なると実績となり、実績ができれば自信が生まれる。
実績とは、簡単に言うと、世間から「すごい」と言われるようなものだ。
たとえば難関大学に合格するとか、一流企業に勤めるとかだが、漢字検定合格などでも良い。
変な話、有名人と知り合いだと言うだけでも、「スゲー」とか言われて自己評価が上がるから、そういう類いのモノであれば、何でも良い訳だ。
最後の例は除くとしても、他人から評価される実績を作ると、自己評価を下支えしてくれる。
一旦できた実績は、失敗しても消えないので、失敗しても自己評価が下がりすぎるのを防いでくれる。
そのため失敗したことに対して、再度挑戦する意欲も生まれてくるわけだ。
ところが自己評価が低い人はそもそも、挑戦する意欲に乏しいわけだから、なかなか成功を積み重ねて実績にできない。
というのも自己評価が低い人は、周囲からの評価で自己評価をするので、ほめられるほどでもない小さな成功では、喜べない。
変な話、いきなり「実績」が欲しいわけだが、それはハッキリ言って無理な話だ。
自己評価を改善する特効薬は、他人に誇れる実績だが、実績を作るには、まず一歩踏み出すことが重要で、さらに努力をずっと続ける必要がある。
では、どういう努力をすれば良いのかというと、「自己評価の心理学」というテキストには、「自己評価改善のための9つの鍵」というのが載っている。
これを手がかりに、自己評価を高める方法を考えていこう。
自己評価改善のための9つの鍵
(A)自分自身との関係- 己を知る
- 己を受け入れる
- 自分に対して正直になる
- 行動する
- 自分の心の中の批判を黙らせる
- 失敗を受け入れる
- 自己主張をする
- 他の人の気持ちや立場を理解する
- 社会的なサポートを受ける
第一の鍵 己を知る。
自己評価を高める9つの鍵。
その第一は、「己を知る」ということだ。
己を知るというのは、自分がどういう人間であるのか、言葉にしてハッキリさせると言うことだ。
自分の能力や限界、長所や短所を、いろいろと調べて自分のプロフィールを作る。
それによって自分がどういう人間であるかを自覚し、自己評価を改善するということだ。
自己評価が低い人というのは、自分の長所や短所がよくわかっておらず、そのせいでイエス・ノーがはっきりしない。
そのため「得体の知れないヤツ」になって、他人が声を掛けにくい状態に陥っている。
声が掛けられないと、周囲から必要とされていないと感じ、自己評価が下がってしまう。
なので自己開示を行うことで、コミュニケーションを活発にすることが必要だってことらしい。
この自己開示の方法としては、ジョセフ・ルフト とハリー・インガム による「ジョハリの窓」が挙げられている。
ジョハリの窓というのは、自分自身に対して4つの領域を調べ、自分がどういう人間であるかを考えるという方法だ。
ジョハリの窓(四つの自己)
自分が知っている自分 | 自分が知らない自分 |
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開放の窓(公開された自己)自分も知っていて他人も知っていること | 盲点の窓(他人が知っている自己)他人は知っているが、本人は自覚していないこと |
秘密の窓(隠蔽領域・秘密にしている自己)自分自身は知っているが、他人は知らないこと | 未知の窓(未知領域)自分も他人も気がついていないこと。
新たな体験や境遇に置かれたときに初めて明らかになること。
やってみたら自分にはこんな能力があると気がついた、あるいは、自分はできると思っていたが、実は全然できなかったなど。
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これによって、他人からアクセスしやすいようにするわけだ。