他人に自己評価を上げてもらう
自己評価が低い人は、成功することが少ない。
というのも失敗するのが怖いので、新しいことには挑戦しないし、失敗しそうなことは避けるからだ。
しかしそうして何もしなければ、自己評価が少しずつ下がっていく。
というのも失敗を恐れて挑戦を避けていると、「意気地無し」という悪評価になってしまうからだ。
そこで「失敗するのが見えているのに挑戦するのはバカだ」とか、「勝てない勝負はすべきではない」などとうそぶいて、意気地無しであることを「否認」して自己評価を保とうとする。
ただそれだけではやはり自己評価は保てないため、別の方法で自己評価を保とうとする。
その一つが、自分に関係がある人の成功を、自分の成功と見なすと言う方法だ。
これは自分の身近にいて、よく知っている人の成功を、自分の成功のように考えて、自己評価を上げるのだ。
よく知っている人は、自分に近ければ近いほどよい。
たとえば親だとか子供だとか、夫だとか妻だとか。
あるいは同級生だとか友人だとか、とにかく自分に何らかのつながりがある人が、何か人に自慢できるようなことを成し遂げれば良い。
他人に自慢できる知り合いがいることで、自分の自己評価は上がるものらしい。
確かに「芸能人の○○って、ウチの連れの知り合いやねん」…みたいな感じで、自慢してくる人はいるね。
連れの知り合いって、直接面識無いってことだから、そんなことをなぜ言い出すのか不思議に思ったりするが、あれは自己評価が高まるからって事なんやな。
知り合いの成功を自分の成功と見なす
自己評価が低い人は、自己評価を保つため、自分に近い人間の成功を、自分の成功だとみなす。
というのも他人に自慢できるような成功を、自分に関係する人間が修めると、それだけで自己評価が高まるからだ。
血もつながらず姻戚関係の全くない有名な芸能人やスポーツ選手が自分の知り合いだっただけでも、「あれは、自分の知り合いだよ」と言って、自慢できるから、自己評価が上がる。
身内の成功なら、自慢しても良いだろうし、有名人と知り合いだったら、それも自慢できる。
知り合いの知り合いになると、さすがにどうかと思うが、そうやって自慢できることがあれば自己評価が上がるのだ。
なので自己評価が低い人は、自分で何かに挑戦して成功を収めるより、知り合いの成功を自分の成功に見立てるわけだ。
自分で挑戦すると失敗が怖いから、自分の知り合いに自分の成功を仮託するのだ。
仮託は、自分との関係が近いほど良い。
親兄弟でも良いし、結婚相手でも良い。
自分の子供に自分の夢や、果たせなかったことを仮託する親もいる。
たとえば学歴が無いことを普段から引け目に感じる親は、なんとしても子供を難関大学に入れようとする。
というのも自分の子供が難関大学に入ることで、自分がそれを成し遂げたような気分になるからだ。
他には、成功した人と結婚することを、自分の成功と見なす場合も多い。
一昔前までは、多くの女性が、夫の成功を自分の成功と捉え、誇りに思っていた。
たとえばフランスでは、1960年代までは、医者の妻であることが高い自己評価をにつながっていたという。
医者と結婚できると言うことが、女性の強いステータスになっていたわけだな。