自己評価を変えるのは可能
自己評価は様々な出来事で変わる。
自己評価が高い人は、そう簡単に自己評価が低くなることはないが、自己評価が低い人は高くなる可能性がある。
というのも「自己評価の心理学」という本によると、NES(negative evaluation of self:低自己評価)と判定された女性約102人を追跡調査して、7年後に再び自己評価を判定してみたところ、ごくわずかに自己評価がさらに低下した者もいたが、約半数が自己評価が改善していたと言う。
この7年間の間にどういうことがあって、なぜ自己評価が改善したのかはよくわからないのだが、仕事や対人関係がうまく行くことで自信ができたらしい。
※Stability and change in low self-esteem.(1995)ただし「自己評価の改善」と「うまく行く」というのは、どちらが原因で、どちらが結果なのかは、互いに関係しているためよくわからない。
何かの偶然うまく行ったことで、自己評価が高くなったのかもしれない。
逆に何かをほめられて自己評価が高くなり、、自信を持って仕事や対人関係に臨み、その結果「うまく行った」のかもしれない。
どちらにしても、自己評価が改善する場合、何かの出来事がキッカケになることが多いらしい。
たとえば仕事を変わった、仕事がうまく行った、恋人ができた、友人ができた、楽しみができた、などなど。
ただし出来事だけでは自己評価が上がらない。
というのも良い出来事に遭遇しても、それを逃してしまう人も多いからだ。
チャンスを逃すと、自己評価は上がらない
自己評価は、何らかの出来事によって、高くなったり低くなったりする。
ただし何かチャンスがあったとしても、それを逃してしまうと、自己評価は変わらない。
たとえばプライドが高く、婚期を逃した女性。
意気地が無く、好きな女性に声を掛けられなかった男性。
こういう場合は、行動を起こさなかったことで、チャンスを逃して自己評価が上がらない。
自己評価が上がる出来事に出会っても、チャンスをつかむための行動が無ければ、自己評価というのは変わらないらしい。
これは逆に言うと、挑戦する回数が多い人ほど、自己評価が上がりやすいと言うことであり、自己評価が低い人は、挑戦する回数が少なすぎると言うことでもある。
さらに自己評価が低い人は、成功しても自分の力だとは思わないので、自己評価が上がりにくいせいもあるだろう。
失敗したら、自分はやっぱりダメだと思い、自己評価が下がるし、成功しても上がらない。
これではチャンスをつかみに行くのが割に合わない行動になってしまうので、自己評価が上がるキッカケにならない。
では自己評価が低い人は、どうすればチャンスをつかみに行けるようになれるのか。
「自己評価の心理学」というテキストには、「自己評価改善のための9つの鍵」というのが載っている。
(1)自分自身との関係
- 己を知る
- 己を受け入れる
- 自分に対して正直になる
- 行動する
- 自分の心の中の批判を黙らせる
- 失敗を受け入れる
- 自己主張をする
- 他の人の気持ちや立場を理解する
- 社会的なサポートを受ける
一つの項目にしぼり、それに取り組み続ければ良い。
というのも一つでも問題が解決すると、連鎖的に他も改善しやすいということらしい。